東欧を旅する雑貨店[ チャルカ ]は、雑貨と喫茶と花…ひと粒で三度おいしい店です。

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7、どこまで色にこだわるの?

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数分前に、社長があまりに簡単にオレンジ色を作るという手品を見せてくれたので、色を出すのは簡単なんだと思っていた。
ところがそうではないらしい。
壁に並んだたくさんの見本のボタンを指差しながら、吊りズボン氏の熱心な説明がはじまった。
うんざり顔の社長は通訳を放棄して、入り口から中へ入ってこない。
仕方ないので、神妙な顔で話を聞く私。
ふむ、ふむ、うん、うん。
たぶん、注文の色を出すのが無理だと言っている気がする。
私が工場に持ち込むボタンには古いものがあって、その色はもう今では出せないとか、材料に混ざっているものが違うから出来ない、とか。
「要は、色を再現するのが難しいってことよね?」と英語で社長に確認すると、そうだ、と。
「な〜んだ。そんなの想像範囲内。大体の似た仕上がりでいいから」と伝えると、吊りズボン氏は呆れ顔→怒った顔→さみしそうな顔の順番で百面相をしてから笑顔になった。
洋服にあわせて色指定のあるボタンを作ることが多いらしく、色には気を配っているという話を聞いて私も納得。
うちのボタンは雰囲気優先で出来る範囲で、と改めてお願いするとおじさん了解の模様。
でも本当は、出来ないなんて言いながらも、難しい宿題も職人魂でなんとかしてあげよう、と考えてくれていたり?
うん、そうかも。

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