9、いつでも作れるように

パンチングマシーンのお次は、サンプルのストックルームを案内してくれた。
これは糸が集まって、レースになって出てくる編み機のまん中の部分。
主なデザインは全てこの状態で保存してあるそうだ。
機械の一部ごとそっくり置いてあるのにはおどろいた。
ずらずらと並ぶ様子は圧巻。
「これさえあればいつでも作れるからね」と、社長の言葉。
社長とマネージューは、不振に落ち入っていた村の大切な産業を守るために、他所で働いていたのを止めてこの会社にやってきた人たちらしい。
もちろんこの村の出身者。
語学、経営学を学んだ人たちで、いわば会社を立て直し中。
展示会へ出展し、海外に向けてチェコレースをアピールし、HPを作り、中国産のレースと戦っているそうだ。
もともとは民族衣装の一部として使うと言う需要があったのだけど、それもどんどん減っている。
頼まれれば衣装用の、特別な模様のレースをたった数メートルで作ることもあり。
一方、大量に注文をくれる服飾関係の仕事なんかにも積極的に取っていきたい、と言っていた。

















