
日本では断られた手張り書類ばさみを作ってくれるし、絶滅したと思っていたクモノ巣グラシン紙もある。
ラフなリサイクル紙は大抵ロール状になっていて、商品作りには向かないと言われている紙。
そのロール紙を平版に断裁してノートを作るなんて、手間なこともここはやってくれる。
革張りノート30冊なんて少ない注文も受けてくれる。
好きな紙の微妙なテイストもわかってくれるし、ここはチャルカにとってはまさに、夢のような工房だ。
頭をフル回転させて、過去にさかのぼり、作りたいけど日本で無理って言われた記憶の数々を掘り出した。
そうだ!あれ、アレ!
ミシン目、それも丸いの。
昔の伝票やチケット、カレンダーや切手をちぎった時に見掛ける、点線じゃなくてギザギザとなるやつ。
線でも丸でも、ちぎれればいっしょでしょ?
でも、断然、丸がかわいい。
「ヤナタさん、ミシン目ノート作れますか?」
ちょっと待てと、倉庫からほこりをかぶったノートを持ってくるヤナタ氏。
「これかな?そうそう、お茶を煎れなおそうか?何がいい?」
好物の骨を目の前にご主人様が「よし!」と言ってくれるのを待つ腹ぺこわんこのように、私の目はそのノートに吸い寄せされてはなれない。
お茶はいいから、早く開けて中を見せてよぉ。

















